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会社を潰す方法


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― SM.カルマ/スタッフX ―

昨夜、ある業界に長く関わってきた先輩経営者のご夫婦様のご自宅にお邪魔しました。

奥様の手作りカレーを囲みながら、他愛のない話から、結局は「経営」の話に。

その先輩は、私が知る中でも指折りの読書家で、長年、数字と現場の両方を見てきた方です。

そんな方が、繰り返し口にしていたのが、

「成功より、失敗のデータを見ろ」

という言葉でした。

会社が10年以上生き残る確率は【6%】。

そして、潰れる理由は驚くほど似通っているそうです。

SM.カルマの現場に置き換えると、特に刺さったのは次の3つでした。

① 人件費で首を絞める

売上が少し伸び始めると、気持ちが大きくなります。

「人を増やせば、もっと回る」

「体制を整えれば、次のステージに行ける」

この判断が、一番危ない。

本来はサービスの質を上げるためにキャストやスタッフを増やしたはずが、

気づけば、

「雇った人の給料を払うために予約を詰める」

「人件費を回収するために無理な営業をする」

という状態に陥る。

SM.カルマでも、過去にこのバランスを崩しかけた時期がありました。

これは理屈では全員わかっているのに、ほぼ全員が一度は踏みます。

人はコストではありません。

でも、管理できない人数は凶器になります。

② 家業の延長で“事業ごっこ”をする

SM.カルマは、もともと強烈な「家業感」から始まっています。

・お客様の顔が見える
・信頼関係が濃い
・現場判断が早い
・空気を読む力がある

この段階では、多少の無理も“勘”で乗り切れます。

問題は、

家業の強みを言語化しないまま、事業化してしまうこと。

人を増やし、枠を広げ、ルールを作り、固定費が跳ね上がる。

それなのに、

「なぜ自分たちが選ばれているのか」
「どこが模倣されにくい価値なのか」

を説明できない。

さらに怖いのは、

家業が本来持っていた無形資産――

・お客様との距離感
・現場の勘
・キャストの個性
・積み重ねた信用

これらを「効率化」の名のもとに削ってしまうことです。

そして、経営者がいつまでも現場の最強プレイヤーのままだと、

組織は育たない。

事業になると求められる役割は変わります。

現場で戦う人 → 仕組みを作る人へ。

この切り替えができないと、拡大した瞬間に崩れます。

③ 「苦手」と「気が悪いこと」に手を出す

これは「不得意分野を克服しよう」という話ではありません。

もっと大きな視点で言うと、

ツイていないことに手を出すな

という話です。

人が流れていない場所。

空気が重い案件。

評判が悪く、説明にエネルギーが必要な話。

「自分たちなら立て直せる」
「なんとかできるはず」

この思考が一番危険。

SM.カルマは、

流れが来ている人・覚悟がある人・空気が澄んでいる現場に集中することで、ここまで来ました。

V字回復はロマンですが、再現性はほぼありません。

奇跡を前提にした経営は、ギャンブルです。

まとめ

どれも、

「そんなの知ってる」
「当たり前」

そう思う内容ばかりです。

それでも、経営者は同じ失敗を繰り返す。

だからこそ、この3つは身体に刻むレベルで意識する必要があると感じました。

SM.カルマが続いている理由は、

派手な成功より、地味な失敗を必死で避けてきたからだと思います。

現場からは、以上です。

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